昨年は、エルニーニョ現象で世界的に異常気象が起きました。 私の実親は、昨年から花芽の付かない、いわゆる休養中の実親が多くなって、ぼやく苦しみを味わっています。 そこで、この目で確かめる為に、『思い立ったが吉日』とばかり西尾会長に連絡を入れました。 ←西尾会長 |
五月八日の金曜日、大阪の淀屋橋から京阪電車で三八分、淀の京都競馬場の一つ手前の八幡駅で下車すると、ニコニコ顔の会長が出迎えてくれました。 八幡駅からは、車で約六分ほどでご自宅に到着です。 会長のお宅は、江戸末期に建てられた旧家で、格子戸を開けて入ると、中は広い土間、太い柱、高い天井など、時代劇に出てくるセットかと、見まごうほどの歴史を語る旧家です。 西尾さんの先祖は武士ですか、それとも庄屋だったのですかと尋ねると、顔を横に振って「そんなこと、どうでもいいんじゃないの」と、笑いながら煙にまかれてしまいました。 広い裏庭には大きな蔵もあり、実親や、実生、時代物のハウスも見えます。子犬の時から知っている、気の弱い番犬が尾を振りながら、恥ずかしそうに顔を横に向けて私を迎えてくれました。 来年、花が来そうな物もあり、約三二○鉢ほどあるそうです。 来年、何本ぐらい花が咲いてくれるか、楽しみにしているそうで、中でも、千代田斑が入っている獅子が、数本あってとても気になりました。 「今年は、花が咲くのが早いですね、予定が狂って大変ですよ、今日も、朝がた三時まで交配してたんですよ、これから、毎日この時間まで夜なべをすることになるでしょう。後で見てもらいますが、実親の花房はほとんど黄色くなって来ていて、少々焦っていますから」と、苦笑い。 そういえば、会長の目が少し腫れぼったく見えます。 |